球芽基金では「野球教室」の講座を通じて、子どもたちにさまざまな学びの機会を届けています。今年の夏休みには、新竹地区の子どもたちを対象に「野球フェルト手作り教室」を開催しました。
新竹県文化局の推薦を受けた手作り講師の胡麗真先生をお招きし、球芽基金が支援する野球チームを訪問しました。子どもたちはひとときバットとグローブを置き、羊毛とフェルティングニードルを手に、自分だけの野球モチーフのキーホルダー作りに挑戦しました。
年齢の異なる子どもたちが無理なく作品を完成させられるよう、胡先生は今回のためにプログラムを工夫し、複雑な工程はあらかじめ準備してくださいました。子どもたちはバットのグリップ部分や野球帽の形作りを中心に、作品を仕上げていきます。
教室が始まる前には、先生からこんな声かけもありました。
「まずは説明をしっかり聞いてから、作り始めましょう!」
ところが、元気いっぱいの子どもたちはフェルティングニードルを手にすると、待ちきれない様子ですぐに作業をスタート。教室では時折、
「先生、早く来て!手伝って!」
という声が聞こえてきました。一方で、自分で作り方を考えながら友達同士で助け合う姿も見られ、最初は慣れない作業に悪戦苦闘していた子どもたちも、少しずつ作品を完成させるコツをつかんでいきました。
今回の「野球フェルト手作り教室」では、新竹県の大同小学校、関西小学校、五峰小学校、上舘小学校の4校を訪問しました。子どもたちはそれぞれのアイデアを生かし、世界に一つだけのキーホルダーを作りました。
低学年の子どもの中には、最初、
「まだ小さいから、最後まで作れなかったらどうしよう?」
と心配していた子もいました。しかし、先生に一つひとつ教えてもらいながら作業を進め、最後には無事に完成。うれしそうに駆け寄ってきて、
「これ、自分で作ったんだよ。この教室、すごく楽しかった!」
と作品を見せてくれました。
関西小学校では、学務主任とコーチも最初から最後まで子どもたちに寄り添い、一緒に作品を完成させました。作業をサポートするだけでなく、野球帽のつばを整えたり、パーツを貼り付けたり、最後には一人ひとりの作品にキーホルダーの金具を取り付けたりと、子どもたちの作品作りを支えました。
完成した作品が一つずつ子どもたちの手に渡ると、みんなの顔には満面の笑みが広がります。さっそくチームメイトを誘って、作品と一緒に記念写真を撮る姿も見られました。
五峰小学校では、羅少奇コーチも子どもたちと一緒に作品作りに挑戦。
「実際に自分でやってみると、思った以上に根気が必要ですね」
と笑顔で話していました。
また、上舘小学校の李念祖コーチは、もともと手作りがあまり得意ではなかったそうですが、最後には自然とフェルティングニードルを手に取り、年下の子どもたちに寄り添いながら、一緒に作品を完成させていました。
普段はグラウンドを元気いっぱいに走り回っている子どもたちにとって、今回の羊毛フェルト教室はいつもとは少し違う挑戦です。
いつもよりペースを落とし、説明を集中して聞き、手元の作品を何度も調整しながら完成を目指しました。バットが「骨付きチキンみたいな形」になってしまった子もいれば、途中で先生の“救援”が必要になった子もいました。
それでも、何度も挑戦し、時にはお互いに助け合いながら、最後には全員が自分だけの野球キーホルダーを完成させることができました。
球芽基金では、さまざまなテーマの「野球教室」を通じて、子どもたちが野球の練習だけでなく、多様な世界や体験に触れられる機会を届けたいと考えています。
今回の手作り教室で子どもたちが得たものは、自分の手で一つの野球キーホルダーを完成させたという経験だけではありません。
作品作りを通して集中力や根気強さを養い、困ったときには周囲に助けを求めること、そしてそばにいるチームメイトと協力することも学びました。














